群龍天に在り(webディレクターと歴史好きの雑記帳)

webディレクターのすんすけのぶろぐです。

web技術者すんすけの雑記ブログです。

【本当に国税庁が出典?】「日本人の年収こんなかんじ」というグラフについて


ネット上で拡散されている下記の「日本人の年収分布グラフ 2017年国税庁調査」なるものだが、どうも腑に落ちないところが多い。なお、このグラフに疑いを持つ人が本当に少なく、現時点で 60,200件のリツイート・98,929件のいいねがついているのである。結論から言えば国税庁データはダシに使われているだけで、下の方の「貧困層」だの、なんだのは全部国税庁と関係ない話である。
みんななんで、国税庁のサイトを見に行かないんですかね。
https://twitter.com/sativa_high/status/1092249311318929408

下のほうが見切れてしまっているのでスクショも貼る。出所は上記ツイート。
Dyhy1HfVYAA-LNY
このグラフには「2017年 国税庁調査」とあるのだが、国税庁が「貯金ができず常に赤字の危険」だの「貧困予備軍とされるがそれなりに遊べる」なんて年収差別的な表現を使うはずがない。
やったら大変ですよ。マスコミが間違いなく炎上させるだろう。安倍忖度だ、位は言われかねない。

元データはネットの有志の特定により「平成29年分民間給与実態統計調査」であることがわかっている。 「平成29年分民間給与実態統計調査」の「(第16表)給与階級別給与所得者数・構成比」を元に作っただけである。
元ネタ
これが実は元ネタ。似ても似つかぬ見た目である。

しかも、これは「個人年収」で「世帯年収」ではない。日本人は全員一人暮らしではないのだから、世帯年収で考えるのが普通なんですがねえ。

しかもこのデータ、なんと全国民が対象ではないのだった。
調査の対象

いやー、役所ではたらく人(平成26年度で国家公務員が約64万人、地方公務員が約275万人(https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/000289216.pdf))を全部除外した「日本人の年収分布グラフ」データってありえないでしょ。だって役所の方がだいたい民間より待遇が良いよねえ。

更に言えば、元データの上の方を見るともっとおかしなことに気づく。
女子の所得が低すぎるのだ。「うーん貧困女子!」とか思っちゃった人、待ってほしい。
パートやアルバイトの給与も日給月給の場合入っちゃってんだよこれ。

となれば扶養控除内103万円の枠内で働く女性は全部貧困層にカウントされているのである!

更に、元データや、厚生労働省の同種の調査と比べるとおかしなところが多々あることに気づく。

1,グラフ下部の貧困層22%の謎

いかなる根拠に基づくものでしょうか。実はこれは国税庁資料にはないのです。厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査の概況」に於いては、日本人の貧困率は16.7%となっており、このグラフの貧困層22%とは大幅な数字のズレがある。

実はこれ、元データを誤解した可能性が高い。
元ネタ
これが実は元ネタ。
実は、貧困層22%のからくりは「平成29年分民間給与実態統計調査」の「(第16表)給与階級別給与所得者数・構成比」の年収100万未満と200万未満を足しただけ。
「貧困層」だの「ほぼ貧困」だの「マイルド貧困」だのは全部誰かの主観。
国税庁の元ネタにはない。

2,年収200万円台を「ほぼ貧困」とされる根拠がよくわからない。私は実は5年くらい前まで200万台だったのだが、貧困だと思ったことはなかったし、「貯金をするか趣味を取るか服か外食か選択を迫られた」ことはあまりない。
貯金もそれなりにしていたし、趣味は読書と将棋と神社仏閣巡りと銭湯巡りで金はかからない。
服はユニクロでも西武百貨店でも買えるし、外食も結構していた。

3,マイルド貧困の項目に「貧困予備軍とされる」とあるが、年収300万から400万を貧困予備軍としたのは何処の誰かなのだろうか。
実はこれ、藤田孝典氏が日刊SPAでいい出したことのようだ。それ以外は個人のブログしか出てこない

http://news.livedoor.com/article/detail/15679262/
これを「国税庁」というのはいくら何でもソースロンダリングではあるまいか。藤田孝典氏が国税庁に勤めていたとかそういうことでもないらしい。(藤田氏は民主党政権時代に厚生労働省の委員をされていたことがあるようだが、国税庁勤務経験の根拠はよくわからなかった。)

藤田氏の発言はどうも典拠も特段なく、特に統計的な根拠が無いように思われる。「求人は名ばかり正社員が大半」という根拠もどこらへんなのか分からない。私は日々求人広告を作っているがそんな感覚はない。藤田氏の根拠は何処なのだろうか。

なお、全然別の人は「年収300万円だからこそ、豊かで幸せな毎日が過ごせる! 」と述べている。宗教学者の島田和巳氏の「プア充」論である。




どちらにせよあまり根拠がない話で、藤田氏は悲観論、島田氏は宗教学者だけに「陽気ぐらしの天理教」じゃないが、楽天主義なだけだろう。こういう個人の主観に基づく話はどちらにせよ水掛け論で、年収1億でも貧しいと思う人はいるでしょうから統計上はどうしようもない。

なお、島田氏の話は僕の年収200万時代とほぼ似ているので引用しておく。

今の日本は社会全体が豊かになっているから、たいしたお金がなくてもそこそこの生活は維持できる。街を歩けばいろんな催しやイベントを行なっているし、無料で楽しめる娯楽もいっぱいある。社会インフラも整っていて、美術館や博物館に行けばわずかなお金で芸術作品を鑑賞できるし、知的好奇心を刺激するものを見ることができる。金額に比例して楽しさが増えるわけではない。  欲を持ちすぎず、無駄な出費を抑え、社会の恩恵をうまく利用すれば、年収300万円でも豊かで楽しい暮らしができるのだ。
https://www.news-postseven.com/archives/20131010_216797.html

うーん、これはどっちが正しいのだ。

4,年収500万を中間層としておられますが、世帯年収500万円を中流とする日本経済新聞の記事の誤読ではないだろうか?なお、夫婦ともに個人年収700万超えの場合は「パワーカップル」と言って富裕層扱いになるのだが、このグラフだと中間層どまりである。

5,表記の問題。
実は元データは年収400万500万以下というふうに書かれており、細かく言えば400万1円~500万までなのだが、このグラフを作った人はそこをすべて削ったために、個人年収500万円ジャストの人は貧困扱いにしてしまっている。これはデータの誤読で済む問題だろうか。

ちなみに500万飛んで1円の人は中間層扱いである。1円で貧困と中間が分かれるわけがないだろう!
せめて10万単位で考えたほうがいいのではあるまいか。

もっとおかしいのは元統計を四捨五入しているため、4.5%しかいない富裕層が5%になってしまうのである。富裕層の比率を妙に上げている意図は何処なんでしょうか。

amazon Kindle Unlimited(アマゾン読み放題)を使い倒す技術(2019年2月版)

どうもぉー!amazon Kindle Unlimited読み放題ヘビーユーザーのすんすけです!(CV:清水国明)
あのブックオフもびっくりのグローバル企業、アマゾンのamazon Kindle Unlimited読み放題、皆さん使ってますか?

ちなみにamazon Kindle Unlimited、実は死ぬほど使いにくいです。あれで去年一年間に500冊以上読みましたけど、もうちょっとなんとかならないんですかと思ってしまいます。でもさ、これまで青空文庫と国デジしかなかった俺からすれば、マジ天國ですヨ。だってあなた著作権切れじゃない現代の新刊が読み放題なんですよ!まあ一ヶ月千円かかるけど、本の冊数からすればタダみたいなものですよ!

○Kindle Unlimited:読み放題 ジャンル:出版社で検索ゥゥゥゥ!!!
amazon Kindle Unlimited読み放題使い倒し術の第一歩は「Kindle Unlimited:読み放題 ジャンル:出版社」でググることである。そうなるとどうなるか。


amazon

はい、なんと、出版社別読み放題が出てくるんですよ。
アマゾンの読み放題トップページがもう、ほんっとううに使いにくいんですよ。今でこそ出口治明氏の本などが出るようになってマシになりましたが1月ごろは本当にやばかった。
あ、堀江貴文氏の
多動力 (NewsPicks Book)
堀江貴文
幻冬舎
2017-05-26

は別で、あれはいい本でしたし大変参考になった。あれ以外が本当に(以下数万行略

本当の良書は埋もれているんです。どういうインターフェースなんですか。あれ。
というわけでアマゾンのライバルであるグーグルを使うと本当に楽なんです。

オススメの出版社を以下にあげていきますね。
・PHP研究所
パナソニック系列ということでビジネスの良書が多い。歴史雑誌も長年出しているのでそっちも強い。PHP新書は右左問わず良い本が多いです。


ソフバンすげえ…鬼のように統計学使いこなしているんだ…でもそれが仕事レベルまで落とし込まれており、本当にIT企業関係者は全員読むべき。孫正義さんは部下に「みんな多変量解析もっとガンガン使いなさい」とか言うそうです。ソフトバンクが日本企業でよかった。これが本当にファーウェイとかみたいだったら本当にやばい。

これもわかりやすい本で本当にいいです。話題の売れている日本史本(呉座さんのではない)とかより断然こっちのほうがいいし、ビジネスにすぐ使えます。


右っぽいというか、小飼弾さんによると新書を出している老舗出版社の中では一番右派という真正保守ですが、でもなぜか左派の伊藤真先生の本も出ている。


こういうのも読んでおかないと、そもそも韓国や中国となんでもめているかどうかすらわからないと思います。

マジおすすめ。あの光文社新書と光文社古典新訳文庫が相当な数読めます。これが本当にいい本ばっかりで。おそらくこれがなければ私の西洋古典に対する知識は相当減っていたと思います。PHPが右派ならこっちは左派よりかな。

コンナンも読めちゃうやで。ハイデガー「存在と時間」。


初期のマルクスだけど本当にわかりやすい。こんなにわかりやすくていいのかと思います。
統計不正が話題の昨今だから読んでおきたいですね。




「広告の企画を話し合う会議室に、女性はそもそも入れない。」という話は本当なのか

ええええええ。ちょっとちょっと、信じられないんだけど。


あのぅ…女性有名コピーライターさん(児島令子さんとか尾形真理子さんとか)は、会議室の中に入れなかったり、声をもあげないんでしょうか?!
そこらへんの男よりよっぽど有名ですよ!!!

それから俺の体験で言えば、クライアントの広告部長が社長の娘さんだったりするの。そういう人の意見を聞かないわけがない。女社長だって今多いんですから。

というかですね。女性モデル(女優さんとか)も広告に関与するんですけど、そういう方の意見を聞かないなんてことは、まずございません。ペーペーのディレクターなんか女優さんからみたら小僧ですよ。ヒミコ女王に対するやっこみたいなものですよ。その人が「なにあいつキモい」とかいったそいつは仕事から追い出されます。

ちなみにAV女優さんでも同様でございます。だって彼女のインスタとか日中韓三国からファンが大量に書き込んだりするんだぞ。下手な男なんか太刀打ちできません。

個人的に広告業界、テック業界は20年以上いますし、その間、電通にも博報堂にも出入りしておりますが、女人禁制の会議室をもつ広告代理店というのは私は寡聞にして知りませんし、この方はよほど希少な体験をされたんではないか、と思う次第。
ギャラリー
  • 【本当に国税庁が出典?】「日本人の年収こんなかんじ」というグラフについて
  • 【本当に国税庁が出典?】「日本人の年収こんなかんじ」というグラフについて
  • 【本当に国税庁が出典?】「日本人の年収こんなかんじ」というグラフについて
  • amazon Kindle Unlimited(アマゾン読み放題)を使い倒す技術(2019年2月版)
  • 考察・鳩羽つぐ~昭和未解決事件説を追う~
  • ボナンザに勝った
  • Q&A 原田伊織のサムライエッセー批判まとめ(『明治維新という過ち』批判)
  • 「現場の空気を感じれば歴史事実が浮かぶんだ!」原田伊織『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』の謎な箇所
  • 「現場の空気を感じれば歴史事実が浮かぶんだ!」原田伊織『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』の謎な箇所
QRコード
QRコード