巣鴨地蔵
(写真は筆者撮影、いつも香華の絶えない巣鴨のお地蔵さん)

「巣鴨のお地蔵さん」というと高岩寺のとげぬき地蔵を連想される方も多いでしょうが、
実はとげぬき地蔵像は秘仏で拝観することが出来ません。
巣鴨にはもう一つのお地蔵さんがおられます。それが「巣鴨・真性寺 銅造地蔵菩薩坐像」
(東京都有形文化財、昭和45年8月3日指定)です。 こちらは開門時間内であればいつでも
参拝することが出来ます。
このお地蔵さんは文化財指定書によれば高さ268センチという巨大な大仏で、江戸の街道の発端に
安置された「江戸六地蔵」の一つです。正徳四年(1714)に鋳物師の太田駿河守正儀が鋳造し、八百屋お七の彼氏と言われた(勿論伝説で史実ではない)地蔵坊正元が発願したものです。

ちょうど巣鴨は旧中山道の発端で、おばあちゃんの原宿として知られる「巣鴨地蔵通り商店街」はちょうど街道筋を走っています。とげぬき地蔵の高岩寺は1891年(明治24年)に湯島から移転してきた寺で、これで巣鴨にお地蔵さんを奉安するお寺が2つあることになりました。一応地元の人達の間では、「巣鴨のお地蔵さん」という時には真性寺銅造地蔵菩薩坐像、「とげぬき地蔵さん」という時には高岩寺本堂(国登録有形文化財)を指していますが、あまり厳密には区別されていないようです。

なお、門前市でやたらに売られている塩大福は、昭和20年頃に地元の商店主が埼玉の郷土銘菓「塩あんびん」を模して作り始めたものが広まったもので、江戸時代からのものではありません。

参考文献)東京都の文化財(東京都・編)