群龍天に在り(webディレクターと歴史好きの雑記帳)

webディレクターのすんすけのぶろぐです。

web技術者すんすけの雑記ブログです。

2014年04月

宮脇俊三の小説にあまちゃん?!

鉄道文学の大家として有名な宮脇俊三氏の、『線路のない時刻表』が講談社学術文庫から復刊された。
いわゆる赤字ローカル線のルポということで、資料価値があるということで復刊されたのだろうか?

宮脇氏はこのなかで、「三陸縦貫線の巻」として、開通前の三陸鉄道の状態をルポし、更に、
開業後の三陸鉄道を「三陸鉄道奮闘す」としてまとめている。その最後に、
なんと、あまちゃんぽい女の子が出てくるのである。

宮脇氏が三陸鉄道の列車に乗っていると、「じぇじぇじぇ、おら、ランドセル忘れただー」
(※こんな言い方ではない)と、小学校4年の女の子が乗ってきて
「こんな純粋な子が都会などに出たらどうなってしまうのだろうか?」
と宮脇氏を非常に心配させているのですね。

まあ、それだけなんですけどね。

鎌倉時代の日本人僧侶が元の大ハーンの師匠になっていた?!ー日持伝説の謎

鎌倉時代の日本人僧侶が元の大ハーンの師匠になっていたという驚くべき伝説があるのをご存知だろうか?
実は、日蓮の高弟の一人、日持が大陸に渡り、元の仁宗の師になったというのである。

日持という人が海外布教を志したことは歴史事実のようだ。「日本はほぼ布教できた。他の人に任せておいても大丈夫だろう。師匠の教えによれば全世界に日蓮宗の教えを広めるべきなのだ。仏縁が薄い野蛮国を布教しようではないか!」と、海外布教を志し、住職をしていた蓮永寺を弟子や檀家に任せて一人飄然と北を目指したという。弟子たちは止めたが、「わしはこの身を既に仏とお祖師様に捧げたのじゃ。たとえ我が身が布教に失敗して海の藻屑と消えても惜しくはない」と断固たる決意を示したので止めることは出来なかった。確実な資料でたどり得る日持の事績はほぼここで途絶えており、没年はおろか命日も不明なため、旅だった1月1日を命日としているのだ。

ところが、大正時代になると、中里右吉郎(機庵)という人が『蓮華阿闍梨日持上人大陸踏破事績』という書物を著した。
そこには消息不明だった日持の事績が詳細に記されていたのである。
中里は現地踏査の結果、「日持は「高麗僧妙持」と名乗って中国大陸に渡り、元の仁宗皇帝の師となった。そのことは私が写してきた『宮記』というモンゴル王宮秘蔵の史料に書いてある。モンゴルに農業を広めたのは日持の功績である。日持は更に旅行し、1324年に新疆省まで達して没した」という主張を行った。この説は日蓮宗の僧であった高鍋日統らにも支持され、一時期かなり流布していたようである。

しかし、前嶋信次氏は、この中里の主張を一蹴し「破綻百出」と断じている。
傑作なのは、この中里の持ってきた『宮記』を小沢重男氏(岩波文庫の『元朝秘史』の訳者!)に見せた所、
「こんなパスパ文字は見たことがない」と言われ、中里はなんで解読できたんだろうね(棒 と言っている
ことである。
172fb7eb.png


これが『宮記』らしいですよ(前嶋論文『日持上人の大陸渡航について(下) : 宣化出土遺物を中心として』慶大「史学」より)。うーん…

Phagspa_vinokurov_tablet.jpg
これが本物のパスパ文字…素人目にも違いが何となく分かるっすね…

で、この中里氏の主張はことごとく高嶋氏に「はい論破」されているわけですが(詳しくは論文「日持上人の大陸渡航について」がネットで公開されているので見てね)、これがなかなかすごいのだな。何しろ、中里氏の上げる根拠が全部「なくなっている」んだよ。「日持の寺はどこそこにあったが、反日中国人に破壊され…」とかそんなんばっかりなんだよね。高嶋氏も段々苛ついてきたのか
「また破壊かよ」
と論文の後半では明らかにちょっとムカついているんだよね。
で、まあ高嶋氏はこの説はガセだからと結論付け、戦前に宣化(現・中国張家口市宣化区)で発見された日持の所持品などから、多分大陸にわたって宣化で没したのだろう、宣化の立化寺には「立化祖師」という坊さんが祀られているが多分この人が日持なんだろう、といっており、一応これが通説化している。
(もっとも、この日持の所持品の中に入っている西夏文字の華厳経は、どうも後世の偽物ではないかという西田龍雄氏の指摘や、これまるっと全部偽もんじゃないの?という西条義昌氏の説もあり、これすらも真偽不明なのだよね)

まあ、日本の坊さんが突然モンゴル帝国の師匠になるとか絶対ありえないしね…荒山徹でも書かないよ…

千鳥ヶ淵戦没者墓苑の謎

千鳥ヶ淵戦没者墓苑というところを、最近ちょこちょこと調べているのですが、調べれば調べるほどフシギなところですね。

◎千鳥ヶ淵戦没者墓苑で供養をする宗派としない宗派
公式サイトの「平成25年度主要慰霊行事予定表(http://www.boen.or.jp/appendix300.htm)」によると、
以下の宗教・宗派などが供養の読経などをしているようです。

法華宗(本門流)宗務院
臨済宗妙心寺派
妙智會教団(日蓮宗系)
阿含宗関東別院(※本山は京都大菩提寺、真言宗御室派系修験道)
カトリック麹町 聖イグナチオ教
新日本宗教団体連合
八・十五平和祈祷会実行委員会(※キリスト教系)
日蓮宗
浄土真宗本願寺派(西本願寺)
立正佼成会
解脱会浅草支部(真言宗醍醐寺派系修験道)
八光山
解脱会東京第一教区(真言宗醍醐寺派系)

八光山は公式サイトもなくよくわからないのですが、お題目を上げ…と書いてあるところを見ると日蓮宗系なんでしょうか?
こうしてみると、ちょっと面白いことに気づきます。
・日蓮宗系が最も多い
・真言宗の修験道系新宗教がまじめに供養している
・カソリックも多い
・伝統仏教の本山がちゃんと供養しているのは妙心寺と西本願寺ぐらいで非常に少ない

来ていない宗派の方が多いわけです。仏教十三宗のうち、分家筋も含めてきていないのは、
法相宗、華厳宗、律宗、天台宗、融通念仏宗、浄土宗、曹洞宗、時宗、黄檗宗
と、こんなにあるんですね。

真言修験道とカソリックは戦後靖国神社護持運動の時に頑張っていたのでその流れでしょうか。
日蓮宗は国家主義的な一面があるんでしょうね。
ギャラリー
  • 考察・鳩羽つぐ~昭和未解決事件説を追う~
  • ボナンザに勝った
  • Q&A 原田伊織のサムライエッセー批判まとめ(『明治維新という過ち』批判)
  • 「現場の空気を感じれば歴史事実が浮かぶんだ!」原田伊織『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』の謎な箇所
  • 「現場の空気を感じれば歴史事実が浮かぶんだ!」原田伊織『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』の謎な箇所
  • 「現場の空気を感じれば歴史事実が浮かぶんだ!」原田伊織『明治維新という過ち』『官賊と幕臣たち』の謎な箇所
  • 徳川将軍家は「王」だった?!ー徳川将軍家に贈られていた漢風諡号の謎~
  • 岩手・中尊寺のわんこそば
  • 岩手・中尊寺のわんこそば
QRコード
QRコード