今CS時代劇専門チャンネルでやっているところの「闇を斬る!大江戸犯科帳」について、多少史実の時代劇とのすり合わせを備忘録的に書いておく。史実ではもっと濃いメンツが居たのになぜかそれらが全く出てこない微妙な時代劇である。

まず、この時代劇は徳川家斉の文化・文政年間にあったことになっている。ストーリーは、
幕末に近い文化・文政時代。長い権力の座と金権政治に慣れすぎた幕府の要人たちは、金満家たちと結託して、法の網をくぐって悪事を重ねていた。そんな悪に対して旗本三千石の大目付・一色由良之助(里見浩太朗)が闇奉行と称して立ち上がった。そんな一色に対して北町奉行・小笠原能登守泰久(西郷輝彦)は、法を守る町奉行の立場から闇奉行の存在を表向きには認めないが、いざ事件となれば影では一色を助け、二人は江戸に巣食う法で裁けぬ悪漢たちに立ち向かっていく!(http://www.jidaigeki.com/program/detail/jd00000242.html
というものである。
大変残念ながら、この時代劇の人物は主要人物は全て架空である。

里見浩太朗演じる主人公の大目付・一色由良之助だが、文政武鑑に

一色などという大目付は存在しない。 
この頃の大目付は朝比奈河内守など5名である。
更に言えば、町奉行にも小笠原能登守泰久なる人物は存在しない。

余談ながら、この頃の幕閣は大河ドラマクラスタ的には思わず吹いてしまうような布陣になっているので、以下に追記したい。
まず、御留守居役だが、
「黙れ小童ぁああ!!」(憤怒)
muroga

あの、真田丸でお馴染みの室賀正武の子孫・室賀山城守政頼である。

文政武鑑(室賀)

(国立国会図書館デジタルコレクション「文政武鑑」より)

その同僚が柳生十兵衛の子孫の柳生久通と、ゲヒ殿こと古田織部の子孫の中川飛騨守というのは、
どういう配列なんでしょうか。 老中は本多平八郎忠籌(ただかず)。本多忠勝の8代目の子孫。
大名火消は黒田甲斐守(下の名前未詳)。黒田官兵衛の子孫の誰かだと思う。